親方のこだわり
第88回“初かつをと活とり貝”の話
【初がつを】女房を質に入れてでも食べたい。とか青菜やホトトギスと並び称されたりと、江戸っ子がこれぞ「旬」と胸を張るのが「初がつを」。春から夏の太平洋側を北上する上りガツオを、こう表現します。脂こそ少な…
第87回 “ホタルイカとサヨリ”の話
前回に続いて今回も「イカ」の話になってしまいますが、それだけこの季節は美味しい「イカ」が続々と出回ってきます。 【ホタルイカ】産卵期を迎えた雌(メス)のホタルイカが大挙して浅瀬に集まってくるこの四月~…
第86回 “やりいか”の話
名前の通り先端が槍のように尖った「いか」で、菱形のヒレ、長い胴、細い足を持っています。やや薄い身は甘く、刺身やすしダネなど人気のある「いか」です。 この初春の頃になると熟卵を抱いた「子持ちやりいか」が…
第85回 “寒鰤(カンブリ)・寒鮃(カンビラメ)”の話
今、最も美味しい魚二点紹介致します。 【寒鰤】カンブリ魚辺に師と書いて「ぶり」すごい名前ですね。またそれにふさわしい体格と味(?)を持っています。脂がすごく乗っているのに臭みもなく、脂が気にならず、逆…
第84回 “あん肝(アンキモ)”の話
皆さん あけましておめでとうございます。新年いかがお過ごしですか。今年もよろしくお願いします。 今年の一回目は冬に美味しい「あん肝」です。あん肝を選ぶ時は“つや”があって張りがあるものを仕入れるように…
第83回 “セイコガニ(香箱ガニ)”の話
今年もあと残すところ1ヶ月余りとなりました。師走と聞くとなんとなくせわしくなるから不思議です。 先月の中旬位から解禁となりました「松葉ガニ」、高級ガニとして有名です。松葉ガニ、越前ガニ、ずわいガニと、…
第82回 “真鯖(まさば)”の話
秋も深まってくると美味しくなるのが真鯖(まさば)。 肉質はきれいな赤味で柔らかく、脂も多い。生のまま食べさせるお店もありますが、私の店では酢〆にしています。その方が甘みも増しますし、歯ごたえも良くなる…
第81回 “いくら”の話
秋、サケが故郷に帰ってくる。川を登って行きます。 しかし、寿司に使う「いくらの醤油漬」は、主に沿岸の定置網で穫れたサケを使用します。なぜなら、サケの抱える卵は産卵日が間近になるほど大きく皮も硬くなって…
第80回 秋はサンマだね!!
背は青黒く銀色に光る典型的な青魚、そう「秋刀魚(サンマ)」です。 秋に多く穫れて細長い姿は「刀」に似ているところから「秋刀魚」の字を当てています。 秋を代表する味は、落語「目黒のさんま」に出てくる殿様…
第79回 “真ごち”の話
最近は魚の値段が高騰していて、なかなかおすすめや紹介がしずらくなっています。 今回の真ごちも高級魚になってしまいましたが、夏を代表する白身魚です。身は透き通っていて無色に近く、清涼感にあふれています。…