第55回 新子の話＋親方ブラブラ三歩

江戸前鮨の代表とも言うべき、光り物No.1は「こはだ」であります。 「こはだ」は7月中旬から出る「新子」から大変美味しく、正月頃には最高になります。
「こはだ」は出世魚と言われ、新子→こはだ→なかずみ→このしろと東京では四段階で呼ばれています。新子はこはだと比べると写真のように小さく、にぎりにする時は2枚から3枚付けにします。
新子の鮨は味がさっぱりして美味く、江戸っ子に昔から大いに受けたものでした。新子は小さいので小出刃でも、おろすのが大変。ペティーナイフなど使って、さばいています。
新子は頭を落として、さいたら塩にしますが、身が小さく薄いため、すぐ塩が利いてしまいますので、塩の時間には十分な注意が必要です。
こうして手間・ひま掛けた新子はにぎると大変美しく、食べるのがもったいない位で、お客様に喜んで頂いた時など、鮨屋冥利に尽きます。
出始めは大変高価なので、こちらもすすめにくいのですが、これからは値段も落ち着きますので是非、召し上がってみてください。8月中旬頃まで楽しめると思います。

今月は◎三宅裕司さんが座長を務める「熱海五郎一座」の笑いと涙のお芝居を見て来ました。
毎年、見に行っていますが、今年も面白かったなあ〜

それと久し振りに映画も見ましたよ。
◎大地康雄さん主演の「じんじん」
あまり宣伝していませんが、大変良い映画でした。
じんじん来ますよ。