第164回 のり巻の話

巻物でのり巻と言えば干瓢巻きのことです。
江戸前すしには欠かせないすし種の一つです。

最近は自分の店で煮ている処は少なくなっているのではないでしょうか。
なにしろ手間がかかりますので、その分店で仕込むと美味しいのり巻ができます。

干瓢は市場で干物の状態で仕入れます。

それを吊るして巻物1本分の長さに切ります。

干瓢は水から火にかけます。
手が入れられるくらいの熱さになったら強い力でゴシゴシ揉んで水で洗います。この作業を3～4回繰り返します。

指先ではさんで切れる程度になったら、醤油・ザラメ砂糖でたっぷりの汁を作ります。
ちょっと甘さの強い濃いめの汁にします。

干瓢はよく水気を絞ってこの汁に入れて煮ます。

濃いめの汁で煮ても干瓢から水分が出るのでちょうど良い味になります。
付きっきりで20～30分良くかき回しながら煮上げます。

ここで焦げついたら最悪なので注意します。
煮上がりにみりんをひと回ししてザルに上げ、よく冷まします。

大変手間がかかる割にはひかえめののり巻。

目立たないけど美味しいのでぜひ召し上がってください。
ワサビを入れても美味しいですよ!!
のり巻最高!!

みやこ鮨 店主

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松茸の土瓶蒸し（9/8日より）
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